人材育成とメンタルケアってすごく密接に繋がっていると思うんです。
人が「こうなりたい」と思って、それに向かって成長できる環境って、メンタル的にめちゃくちゃ健康な状況じゃないでしょうか。
そういう環境だと、多少辛くても頑張れちゃう。
ゲーム好きな人が何時間ゲームしてても苦にならないのと一緒ですね。
だから、その人が成長できる育成環境が整っていると、メンタルも安定すると思うんです。
でも、ただ成長できる環境があればいいってわけじゃないことが曲者です。
それが好きなこととか、自分がなりたい理想の姿に向かっているっていう前提、「希望」ですね。
これが無ければ、いくら成長しててもしんどい。
これが難しいところです。
仕事って、そんなに好きなことできないですよね。
こうなりたいっていう理想がある人も少ない。
そうなってくると、とにかく走り続けているようなもんで、しんどいんで会社辞めますってなってしまうのもしょうがないと思っちゃいます。
じゃあどうすればいいのか。
それは、その人の希望と会社の求めていることをすり合わせていくしかないと思います。
それにはまず、希望を知る必要があります。
これは直接聞いてみるのが一番だと思います。
でも、なかなか聞いても出てこない人もいますよね。
恥ずかしくて言えないのか、この会社で実現できることじゃないから言わないのか、自分でも分からないのか、いろいろな理由があると思います。
そこをどうやって引き出すのか。
自分で自分の希望がわからない人に対して、それを見つけてもらうためにどんなサポートをするのか。
これは、時間がかかるかもしれませんが、じっくり向き合っていくしかないでしょう。
希望には2つ発見パターンがあると思います。
一つは、その人の過去の嬉しかったことや、趣味やなどから発見すること。
自分が子供のころまで遡って、どんなことが好きだったのか、どんなことを褒められたときに嬉しかったのか、どんなことが得意だったのか。
といった過去の出来事から発見することができるかもしれません。
いわゆる自己分析ってやつですね。
自分の学生時代はこの重要性が分かっていなかったです。
今就職活動中の方には声を大にして自己分析の大切さを訴えたいですね。
もう一つは、働いているなかで、発見することです。
仕事をしていると今までやったことのなかったことに挑戦したり、思わぬ言葉をかけられたりすることがあります。
そこで自分が楽しいとか嬉しいとか思った感情はとても大事なヒントです。
そういう何気ないところに希望を発見するヒントはあるものなので、今分からないという人も、今後発見できる可能性は大いにあるわけです。
その人のやりたいこと、理想の姿が見つかったら、次に会社としてその人に求めていることを並べます。
そして、その人の希望と会社の要望をどう繋げるのか考える。
ここで出てくる問題が、その人の希望と会社の要望がなかなかマッチしないということです。
例えば、ミュージシャンになりたいという希望がある社員がいたとしましょう。
この希望に要望をマッチさせるのはなかなか難しそうです。
わかりました、じゃあ仕事中に歌の練習していいですよ、とはならないですよね。
ここは例えば、歌の練習時間を確保するためにできるだけ定時に帰れるようにするから、そのためにこういう仕事をこうやってほしい。なんて要望が出せるかもしれません。
もしくは、もっと仕事に寄った希望を発見するという方法もあります。
質問して、深掘りし、その人のことをよく知って、もっと抽象的な希望を発見できると、要望とマッチさせやすくなるかもしれません。
注意しなきゃいけないのは、こっちが出してほしい答えに誘導してしまうことですね。
そうやって出てきた希望に要望をマッチさせても、健康的な心理状態で働けはしないでしょう。
この希望と要望をマッチさせて、メンタルケアと人材育成、両方の課題を一気に解決していきたいと思います!